SIerの仕事

SIer社員が言う「成果を出す」とは具体的に何を指しているのか

自社(SIer)のオープンワークの口コミを見ていたら、
「裁量はあるがその分成果を出すことが求められる」
的なことが書かれていた。

私はいつも疑問なのだが、SIer社員の成果って何なんだろう?

自分も含め、周りの人間も遅くまで残業している。
それはまぁ、どう考えても「成果」ではないだろう。

では業務の中で何をやっているのか。

パートナー企業が作り上げた「成果」の内容を確認して、進捗を管理して、報告するみたいな作業を延々と繰り返している。

プロジェクトの「課題」を確認し、必要であれば課題を解決してくれる誰かに「仕事を振る」みたいなことをしている。

私が現在所属している某SIerでは、ほぼ全ての業務が細かく分業されているので、「基盤チームに依頼する」みたいな「調整タスク」も発生する。

「root権限でディレクトリを作成する」

みたいなコマンド1発、10秒でできる作業でさえ、

「課題としてテーマに挙げて、基盤チームに依頼する」

などの調整が必要なのだ。
もはやギャグである。狙って笑わせにきているとしか思えない。

これらの一連の作業が業務なのだが、これをうまくやったらそれが「成果」なのか。

「成果を出すことが求められる」などとドヤっているお前の「成果」って、誰かに何かをやらせた内容をまとめてるだけじゃない?

誰かに何かをやらせた内容が「成果」なのであれば、当然ながらその人の「成果」はその人の能力ではなく、むしろ実タスクをこなしてくれるパートナー企業の優秀さなどに大きく影響を受ける。

そしてそのパートナーを選ぶのはプロジェクトマネージャーの仕事だったり、慣習だったりするのだが、それってその人の実力関係なくない?

「成果を上げる」とドヤってる人、たぶんお前が上げた「成果」は、他の人がやっても大した変わらないよ。

たぶんお前の実力じゃないよ。

とまぁ、こんな感じで、SIerの仕事は技術力だったり専門能力と言うよりは、報告・連絡・相談をしっかりやってちゃんとタスクを管理する、みたいな

「社会人基礎力」

が一番重要だ。

次に(そのチーム内でしか使えない)業務知識に精通するのが重要となる。

どんなに「成果」を上げてもポータブルスキルが身に付きにくいのがSIerの実情で、それゆえに職務経歴書を書くのに苦労しやすい。

いまSIerにいる人は、とりあえずさっさと職務経歴書を書いてみてほしい。
自分の職務として何が書けるだろうか?

保守・運用をパートナーに仕事振って管理してます?
スケジュールは守ります?
課題管理票を更新できます?

それって面接で話せるの?という疑問がわいてくる。

まぁ、「マネジメントの経験を積みました」って言うしかないんだけども。

もちろん、マネジメントの経験はどこの会社でも必要とされるし、求人も多い。
とはいえ、”実際のところは”、SIerの社員がやってるマネジメントなんて特殊でも何でもなく、やる気があれば正直いって誰でもできる。

マネジメントするだけなら猿でもできる。

彼らがマネージャーとして役に立つのは業務に精通しているからであり、そこがSIerのマネージャーとしての価値なのだが、その業務知識は他の会社では全く使えない。

こと「マネジメント」だけにフォーカスすれば、ほとんどの人は素人だ。

一部、PMPなどで体系的に学んだ上でプロジェクトマネジメントしている人もいるが、9割以上のマネージャーはなんとなく、上の見様見真似でやっているようなものである。

私はSIerの中の人間が「PMとは」などと語っているのを見ると吐き気がする。

お前の「PMとは」はメンバーに長時間労働を課し、非効率な作業を押し付け、上にそれっぽい報告をして体裁を取り繕う、なんちゃってマネジメントではないのか。

なんだか後半はただの悪口になってきてしまったが、とにかくSIer社員が語る「私の成果」は実態がよく見えないあやふやなものであることは間違いない。

調子に乗って「成果を出している」などとドヤらないようにしていただきたい。

SIer社員は自分が何もできないことを自覚して、謙虚になりなさい。
SIer社員はくだらないエリート意識を捨てなさい。



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