【ゼークト】「無能な働き者、勤勉で頭の悪い奴」は余計な仕事を増やして何の価値も生み出さない

ゼークトの組織論の話を読んで、SIerにいた無能を思い出した。

私よりも5歳ほど年上の彼は、勤勉だった。
誰よりも早く出社し、毎月70時間近く残業するものの、何の成果を出しているのかはよくわからなかった。

ただただ、真面目な人のように見えた。

会議では必ず発言していた。

仕事の教科書には

「会議で発言しない人間は存在価値がない」

などを書かれている。

おそらく彼は、会議で価値を出そうとしたのだろう。

必ず、何か発言していた。
が、その発言は99%、全く意味のないものだった。

会社にはルールがたくさんある。
SIerの場合はルールが多すぎて逆に何も身動きが取れない。

無能な彼は、会社のルールを思考停止で必ず実施していた。
チームにもルールの遵守を求めた。

5年前の「システム障害」があったとする。
「障害登録システム」にその障害の原因が書かれていなかった。

彼は言う。

「障害の原因はしっかり書かなければならない。

チームで分析して、障害の原因を報告してほしい」

「5年前の!?」

今、ちゃんと動いているかどうかは関係ないのだ。
彼にとって大事なのは、ルールが遵守されていることなのである。

障害をしっかり分析し、対策しないと再発が怖い、という気持ちは十分に理解できる。
障害は恐ろしい。

だが物事には優先順位がある。
やらなければならないことは山積みにされているのだ。

緊急度・重要度が共に低く、その割に時間がかかる。
そんなタスクをチームに課してしまうならば、その人間はさっさと組織から追い出したほうがいい。

勤勉で頭の悪い奴は、いる方が迷惑なのだ。
盲目的にルールに従い、チームの負荷を増やす。

そういうプロジェクトマネージャーが多い。

無能な働き者が仕事を増やすのは、責任を取りたくないから

無能な働き者はなぜ、盲目的にルールに従おうとするのか。
ルールに従って問題が起きたなら、責任を問われないからである。

とにかく、責任を取りたくない。

「お前、ちゃんとやってなかったから問題が起きたんだろ」

と言われたくないから、余計な仕事を増やしていく。

だから、何もかもを100%でやろうとする。優先順位をつけない。
むしろ些末なことを100%にしようとして、膨大な時間を無駄にしている。

そういう完璧厨を生み出すのは、SIerの減点主義の文化が主要因だ。
とにかく失敗した人間を詰めようとする。
障害が起こるのは絶対に許さない。

障害が起こると、その障害の説明のために膨大な工数が割かれてしまう。
そのシステムに全然関係のない、問題解決に全く責任の無い人物が、あれやこれやと口を出してきて、報告を求めてくる。
そこに時間をかけるのが嫌だから、小さなことにものすごく時間を使う。

ものすごく時間を使って、得られる効果はほぼない。
99%大丈夫なものを100%にするためにめちゃくちゃな時間を使うからだ。

50%を90%にするより、99%を100%にするほうが大変なのである。

こうやって書くと、

「100%を目指すべきだ!100%を達成するのが、SEの正しい姿だ」

などと言ってくる奴もいるかもしれない。

そんなお前に聞きたい。

お前が100%を目指したシステムで、障害が起こらなかったことはあるか?

起こるんだよ。どんなにテストしても。障害は起こるんだ。
エンジニアにとって怠惰は美徳だが、私は手抜きしろって言ってるわけではない。

大事なことに集中しろ、と言っている。

SIerでは枝葉の部分に時間をかけさせようとする力が働きすぎている。
そして無能な働き者が、無駄が業務を推進して、現場やパートナー企業の方々が疲弊している。

無能な働き者は、その臆病さゆえに、仕事を増やし続ける。

部下にやらせようとしている作業は本当に必要なのか?
顧客のためになるのか?
同じ時間で別のことをした方がいいのではないか?
何が大事なのか?

とよく自問するべきだ。
リソースは無限ではないのに、全てに時間をかけようとするからSIerの残業時間は膨れ上がる。
残業時間のうち、「顧客のためのシステム開発」につながっているのは10%もないはずだ。

SIer社員は余計な仕事をやりすぎているのである。

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