世間では漠然と「市場価値」という言葉は使われていますが、皆さんは「市場価値」が何か意識していますか?
会社でしか通用しないスキルを身に付けても外で活躍できない。
だから常に市場価値を意識して仕事をするべきだ。
などとよく言われますが、では市場価値を意識した仕事とは何でしょうか?
市場価値は求人から逆算せよ
市場価値とは、
「求人市場で高く売れる業務経験」
です。
これ以上に明確な定義はありません。
漠然と「市場価値を高める」などと意識するのではなく、転職での面接のときに、面接官に「欲しい」と思われる「業務経歴」を持っていることが「市場価値」です。
では「高い市場価値」とは何か?
それは求人サイトから逆算します。
求人サイトを見ると、【必須条件】【歓迎条件】が書かれています。
年収が高い求人に共通する【必須条件】【歓迎条件】を見極めましょう。
オープンワークなどで検索を利用して、高年収の求人で絞り込みます。
「時給が高い」という意味なら、「残業時間」が少なく「年収が高い」条件で検索しましょう。
そこで表示される企業の【必須条件】【歓迎条件】の中で共通点が最も多いものが「市場価値の高いスキル」です。
そのような「市場価値の高いスキル」を身につけられるような「環境」を選んだり、「業務」を自分で作り出していく努力が必要です。
どうやっても今の環境では市場価値に結びつかないのであれば、一度年収を下げる転職を検討してもいいかもしれませんが、個人的にはあまりおすすめしません。
年収が下がると働くモチベーションも下がってしまうからです。
お金は大事です。
新しい技術を身に付けたからといって市場価値が高いわけではない
私は個人開発のためにSwiftUIやFirebaseを勉強しました。
SwiftUIは2019年に登場したフレームワークで、Firebaseは2014年から使われ始めたサービスです。
こういう新しい技術を身に付けたら市場価値が上がるものと思っていましたが、全くの見当外れでした。
それも当たり前の話です。
いま儲かっている企業で動いているアプリケーションは、過去の技術で作られているのです。
いま儲かっている企業が最新の技術を使っている可能性はゼロです。
SwiftUIで作ったアプリケーションがキラーコンテンツとなっている会社は2020年時点では存在しません。
Firebaseでアプリを開発できる人材を募集している会社もありません。
Firebaseが流行る前に作ったサービスが拡大して、人手が足りなくなっているからこそ、人を雇おうとしているわけです。特にサーバーサイドは最新技術が求人に求められることは少ないので、要注意です。
ウェブ系で市場価値の高い技術
ウェブで誰かにディスられようと、求人が正義です。
どんな技術を学ぶかは求人から判断しましょう。
私が調べた限りだと、2020年末時点でウェブでの求人が多い技術は以下です。
- Ruby on Rails
- Spring Boot
- AWSでサーバを構築した経験
- TypeScript
- Vue.js, React
- DBの設計スキル
- Swift(SwiftUIではない)
- Androidアプリ開発の経験2年以上(Kotlin)
- アジャイルでチームをリードした経験
これらを業務で経験して、面接時に話すことができれば、ウェブ系への転職はかなり楽になることでしょう。
プライベートの開発経験はあまり評価されません。年齢が上がるほどポテンシャルの入る余地は少なくなります。
とにかく業務で経験することが大事です。
できれば難しい問題を解決し、顧客に使われるものを作りましょう。
コーディング面接を乗り越えるために普段からコードを書くべし
その他にも面接でのウケを良くするためには以下のようなことに注力しましょう。
- Qiita, Zennなどで技術ブログを執筆する
- IT勉強会に参加する
- IT勉強会で発表する
- フロントエンド志望であれば、ポートフォリオを作成する
- OSS活動に参加する
上記の内容はけっこう聞かれることが多いです。
コーディング面接は競技プログラミング的なものと、実際に課題を解かせるものがあります。
普段から保守性を意識したコードを書いて、アプリを作りまくっておく必要があります。
ひと月にひとつずつ、アプリケーションをリリースしましょう。
サーバーサイド、フロントエンド、両方で毎月1つずつ、アプリを作っておけば、まぁ課題に何か出されても解けます。
そんなに難しいことはさせてこないです。
あとは、AtCoder、LeetCodeの問題を1日1問ずつ解いて、アルゴリズムとデータ構造の本を月に1冊ずつ読んでいきます。
こんな生活を1〜2年続ければ、だいたいどこの会社でも、書類さえ通れば面接は突破できると思います。
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