みずほ銀行がまたシステム障害を起こした。
ATMで現金を引き出そうと思ってみずほ銀行に入ったら、親切な人が「今はやめた方が良いですよ」と教えてくれる。システム障害でATMに入れたカードが出て来ずに大変らしい。えらいことになってる。
— 白土晴一 (@manetoke) February 28, 2021
この銀行は何度障害を起こしても変わらない。
何度でも馬鹿みたいな障害を起こして謝罪するのだろう。
みずほ銀行ATMで障害が発生し取引不能とのことだが、書籍化もされた史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」「2025年の壁からの転落を防ぐ秘訣」とは一体何だったのだろう。 pic.twitter.com/km3H7DB6ek
— 株式会社セラーバンク(おみくじ追跡/例文買取センター運営) (@torisedo) February 28, 2021
悪名高きIT業界のサグラダファミリア、みずほ銀行のシステム開発には1000社以上のベンダーが関わっているという。
システム開発を担当しているSIerでは「責任を取らないこと」に命をかける文化があるので、業務に明確な線引きをして、
「ここからここまでは私達の担当ではありません。
あなた達の責任です」
と、担当間で責任のなすりつけ合いが始まることが予想される。
大学生の頃、
「かっこ悪い大人たちだなあ」
とぼんやりと考えていた
「だめな大人像」や「人間の醜さ」
が凝縮されているのが金融系のシステム開発なのだ。
なぜみずほ銀行のシステムは障害ばかりを起こすのか
金融系システム開発を担当するとよくわかるのだが、金融系のシステムはとんでもなく古い技術が使われていて、
「絶対に失敗できない!絶対に障害を起こせないんだ!」
と、その古臭い技術を一切直すこともなく使い続けてきたので、ソースコードが真っ黒なスパゲッティでグシャグシャになっている。
二度漬け禁止の串カツがぶっちゃけ不潔なように、金融系のソースコードからも腐臭が漂っているのだ。
金融系のシステムは中がどうなっているのか誰もわからない闇鍋状態で、直そうにも直せないとんでもないお化けなのである。
こんなものを保守・運用するのは苦しいのは誰もがわかっている。
でも、誰も直さないのだ。
システム開発を担当しているのは所詮はサラリーマンである。
担当するシステム部門の銀行員も、銀行から開発を投げられたベンダーも、「問題を起こさずやり過ごすこと」が一番大事だと思っているので、難しい部分をこじ開けて綺麗に直そうとはしない。
失敗したらめちゃくちゃ怒られるからだ。
「やばいものには触らない」
を鉄の掟として、表面だけなぞって「やった感」を出して、自分が担当したプロジェクトを難なく終わらせるのが金融系SEのお作法だ。
大規模金融系プロジェクトは黒ひげ危機一発やババ抜きそのものだ。
自分が担当しているときに障害が発生しなければいいと思っているので、プロジェクトが終わって次の担当に引き継いで、あとは知らんぷり。
負債ばかりが残っていく。
積み上げられたジェンガのように、いつ崩れるかわからないシステム開発をやらされるのが金融系システムエンジニアである。
みずほに限らずどこの金融系システムも似たりよったりなので、自分が担当しているときに地獄に落ちるか落ちないかは運次第だ。
何も知らない外の人から見ると、
「そんな困難なプロジェクトを立て直すような、大きな仕事をすればいいじゃないか!」
などと言いたくなるかもしれないが、立て直すにはとんでもない労力がかかる。
その「労力」というのはシステム開発ではなく、偉い人を説得したり、様々な人に協力を依頼したり、調整したり、システム開発に全然関係ないことに3年くらい無駄な時間を取られて、それでいて給料は上がらず、家にも帰れないのだ。
自分が起業して、やればやるほどお金が増える「事業」としてやるなら頑張れるかもしれないが、サラリーマンとしてそんなクソシステム、クソ業務を頑張れる人間はいない。
仮にみずほのようなゴミシステムを直す力を持った天才プログラマーがいたとしても、天才プログラマーはみずほのシステム開発には近寄らない。
もっと楽しくて、やりがいがあって、能力を活かせる場所で優雅に働く。
そういう意味で、天才でなくてもまともな人は金融系のシステム開発には残らない。
能力のある人は金融系システムから脱出して別の場所に転職する。
結果として、保守的な人だけが金融系の現場に残り、いつまで経ってもゴミシステムはゴミのまま直らず、自分の担当のときだけをごまかしながら稼働していく。
そんなだから、数年に一回大障害を起こし、そのたびに謝罪し、内部で「是正策」を考え、是正策は審議と会議を経て骨抜きにされ、
「やったように見せるだけの仕事」
に大量の人材が投入されて、時間と金をかけて何も変わらないのだ。
金融系システムはそんな仕事ばかりである。
金融系のシステム開発は絶対にやめとけ
SIerに就職してしまうと、場合によっては金融系の部署に配属されてしまうかもしれない。
配属されたらすぐに、転職の準備をしよう。
SIerの金融系のシステム部は人材の墓場になっている。
アンチパターンの塊のようなシステムを、恐る恐る保守していく。
システムの中身がわからないまま、ベンダーに開発を丸投げし、使いづらいExcelで進捗管理するだけのお仕事だ。
何だか付加価値が高い仕事をやっているように見せて、実際は何の仕事もしていない。
穴を掘って埋めるように、何かをやっているようで何もやらず、無駄な社内向けの資料を作りまくって1年が終わる。
そんな仕事を延々とやって、年だけとって何の市場価値も身に付かないのが金融系システムエンジニアの運命である。
フィンテック企業に転職を狙え
SIerの金融系システムエンジニアは人材の墓場で長くいればいるほど未来の自分の首を締めることになるが、マネーフォワードやfreeeなどのフィンテック系の企業は非常に有望だ。
使っている技術もモダンなもので、ちゃんとしたエンジニアリングを身につけることができる。
給料も高いし、これからも伸びていくのは間違いない。
そして運が良いことに、マネーフォワードやfreee、ウェルスナビなどのフィンテック企業は金融系のSIエンジニアの採用を拡大している。
「きっちりした場所でちゃんと仕事してきた人」
として期待されているらしい。
SIerから転職するのは「比較的できる人」が多いので、転職先でも評価されているのかもしれない。
転職先ではSIer出身だからといって蔑まれたりもしない。
ぶっちゃけ、SIerの中には無能ばかりで、エンジニアとしては何の役にも立たないような人が多いのだけれど、
あえてSIerから出ていく人にはまともな人が多いので、「SIer業界」としては評価が下がらずにいるようだ。
さっさと転職しよう。
フィンテック系に転職するならJACリクルートメントを使っていけば間違いない。
エージェントが丁寧に相談に乗ってくれるし、書類も通してくれる。
エージェントを頼りにしてさっさと転職してしまおう。
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