SIerの仕事

SIerの「DX」の実態は「先端技術での開発をやってるフリ」である

2020年。SIer各社で「DX」が喧伝されています。

「DXを推進せよ」
「DXに対応せよ」

とトップダウンで通達がなされ、各部署では「自分たちはDXの対応をしています!」と証明する茶番が繰り広げられています。

ところで、SIerでは「基盤チーム」「アプリチーム」みたいに、インフラを触るチームとアプリケーションを作るチームが分かれています。

自分たちが利用するインフラは基盤チームが導入、管理、メンテナンスするわけですね。

その基盤チームが「AWS」を使ってインフラを作ったとしましょう。

すると、その部署の部長は「AWSを使っているから俺たちの部署はDX化できている」と報告するのです。

これがSIerの「DX推進」の実態です。
私はこの茶番を見た瞬間、お茶を吹きました。

SIerのDXは所詮、「ゴッコ」なのだと。

## 上層部の無知がSIerの癌

「DX」は非常に抽象的な概念で、実態が何だかわかりません。
SIerの中では

– クラウド
– SPA
– サーバレス
– アジャイル

のような、先端っぽいキーワードがプロジェクトのごく一部でもかすれば、それは「DXプロジェクト」と呼ばれます。

ただし、実際に意思決定する偉い人が、この辺の技術に全く明るくなく、何も知らないので、形だけのなんちゃってDXで終わってしまうのです。

SIerで40歳以上の社員は自ら手を動かした経験が全くないまま年をとっています。

50歳以上はなおさらです。
そういう人が今更「DXやろう」と言われても、何がなんだかわからないわけですね。

逆に金だけはあるので、「DXできます!」といえば、そういう無知なおっさんからカモれるわけです。

## 若者は「DX」に惑わされるな

SIerの会社説明会などでは

「私たちはDXを推進しています」

と言われるかもしれません。

「DX」というと、なんだか先端技術に関わることができそうな、そんなキラキラした響きを感じます。
ですが、それは幻想です。

SIerのDXはハリボテで、「やってる感」を出してるだけです。

実態はレガシーなシステムの保守がほとんどです。
保守でない業務があったとしても、「レガシーを刷新する」という体で、レガシーなシステムをレガシーなシステムに移行する、レガシー to レガシーな「システム移行」に朝から晩まで時間を取られ、技術者としてのスキルは一切身に付きません。

身に付くのは、資料作成スキルと報告スキル、ベンダーコントロールの経験のみです。
この仕事にやりがいはないし、やりがいを感じている人は全体の1%もいません。

1%もいないはずなのに、誰もが夜中まで残業して、毎月60時間近くも無償で超過動労しています。

「無償の超過労働」というのは裁量労働の名のもとに、残業代が出ない中でひたすら労働させられるということです。
どこからどう見ても異常です。

なぜみんな、辛そうに、つまらなそうに仕事をして、それでいて夜中まで残業するのか。
辛そうだけど、仕事が好きそうな人が多いのもSIerの特徴です。

DXから話が逸れましたね。

## SIerで本気でDXやりたいなら入社から

入社時点で技術よりのキャリアを歩むか、業務よりのキャリアを歩むかを選べる場合があります。
技術志向の人は、最初から技術よりで入社しないとお先は真っ暗です。

業務よりのキャリアで配属される部署は基本的に、技術者はいません。

「業務エンジニア」としてはプロかもしれませんが、マネジメントだけに経験が特化しているので、そもそも技術に関心がなく、技術のことは何も知らない人ばかりです。

そういう人が中堅層から上級層までびっちりといるので、「新しい技術」に携わるのは夢のまた夢、同期が300人いたとして、2,3人いるかいないかでしょう。

SIerに入った時点で、技術力を高めるキャリアは諦めたほうがいいです。
諦めたくないならすぐに転職しなければいけません。

SIerの業務エンジニアでキャリアを積んだ偉い人が言う「最新技術に関わることができる」は絶対に信用してはいけません。

そもそも彼らは何が最新かもわかっていないのです。
だから期待してはいけません。

業務を愛し、プロジェクトマネジメントの経験を積み、上流工程で頑張りたい人が、SIerでやっていくべきです。

「上流工程の経験」

私にはひどく退屈なものでしたが、それが羨ましいと思う人もいるのも事実。
大手SIerは上流工程に携わるために関わるものです。

上流工程というと、決定権があり、「技術を選べる」とか思うかもしれませんが、実態は40代のプロジェクトマネージャーが「決めた」古臭い技術を50代の枯れたおっさんが「レビュー」して、その「計画書」通りに20代、30代の人間が馬車馬のように働いて「計画を実現させる」のがSIerの仕事です。

技術の決定権などありませんので、いちいち期待しないように。
そして決定権を持っても、最新技術は導入できません。

最新技術を実装できる技術者がSIer周りにいないからです。



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