SIerに新卒で入社する前の、意識が高かった自分を思い出した

私は意識の高い学生でした。
ネームバリューがあり、給料も高いSIerに入り、最先端のITを学び、身に付け、朝から晩まで身を粉にして働き、会社に貢献していくものだと思っていました。

内定をもらってから入社するまでの間、そんな自分の未来を一点の曇りもなく信じていたのです。

学生生活が終わるのを寂しがったり、懐かしんだりはしませんでした。
一刻も早く社会に出て、大活躍したい。俺の人生の第二章はここから始まるんだと。卒業式をエンドロールにして、第二章に向かって駆け出しました。

SIerに入社して、4月からの新人研修を誰よりも真面目に受け、品行方正、一生懸命、優秀な同期と共に切磋琢磨しながら、研修のメニューをこなしました。

周りは優秀で、IT系の素養がなかった自分は苦労しましたが、なんとか研修を乗り越えました。

夏に現場に配属されてまず驚いたのは、会議の多さです。
一日のほとんどを会議に費やし、会議以外の時間は電話ばかりしていました。

周りの先輩社員は、ここはテレクラかっつーくらい、電話しまくっていました。

協力会社の人だったり、、顧客だったり、SIerの仕事は主に調整と資料作りなのです。

最初は右も左もわからない状態だったのですが、1年が過ぎる頃には

「なんかイメージしていた誇り高き仕事とは違うぞ…」

と違和感を抱き始めていました。

「なぜ、こんな無駄なことを一生懸命やっているんだろう?」

「なぜ、論理的に考えて意味がなさそうなことに、誰も疑問を抱かないんだろう…?」

SIerのメイン業務は「保守・エンハンス」

SIerの仕事は、当時見た映画『ソーシャル・ネットワーク』のようなITで世界を変えるものではなく、とにかく地味で、既存のプロジェクトのお守りを延々と続けるような業務ばかりなのでした。

日進月歩のITの世界で、10年前に作られたシステムをひたすら守り続ける門番のような仕事です。

SIer社員の8〜9割はそのような古い城の門番のような作業を毎日夜遅くまで続けている点は、よく理解しておく必要があるでしょう。

「給料がもらえるならいいや」

「日中の仕事はつまらなくても仕方がない。それはそれで割り切っている」

と考えられる人でないと、続きません。

将来、「やっぱりこんな仕事嫌だわ」と思っても、専門性が身に付かないので転職が辛くなります。

会社のネームバリューに頼って書類が通っても、「既存システムの保守業務」ばかりでは面接で語る内容がないからです。

「定年まで給料をもらえればそれでいい」と割り切れるかどうかはよく考えておく必要があります。

SIerで楽しそうに仕事をしている人は一人もいません。
全員が辛そうに、辛くても「仕事だから」と深夜まで残業して毎日過ごしています。
毎日毎日、9時から22時まで仕事をしているのです。

会社内でのレビュー会議や承認会議を通すために、毎日毎日残業しているのです。

長時間労働は苦ではない。成長がないのが苦しいのだ

SIerの仕事に成長はありません。
オープンワークに「たくさん仕事を任せてもらって成長している」と書いている人はたくさんいますが、大半は仕事量をこなす=成長と勘違いしている人ばかりです。

20代の若手や、40代以降のおじさんは「成長できる!」と吹聴する傾向がありますが、30代は皆、冷めた目で見ています。

「成長する」とか言ってるけど、この業務経験、他の会社で何も活かせないよね、と。

社会で活躍したい若者は、SIerには近づくな

大きな仕事を残して名を売りたい人は、SIerで働かない方がいいです。
中に入ると、否が応でも

「延々と歯車でい続けなければならない」

ことに気付いてしまうでしょう。

たった一度きりしかない人生で、自分の人生の主役は自分であるはずなのに、若い時間を脇役のように過ごす羽目になります。

「出過ぎた杭は打たれない」、だから「自分が出すぎた杭になればいい」などと意識高く考える人もいるかもしれませんが、SIerで「出過ぎた杭」になる人はいません。

個人が突出できないようにガチガチに縛られているからです。
完全で堅牢なヒエラルキーの中で、出過ぎた杭になれる人は見たことがありません。

3000人以上見てきて、一人も見たことがありません。
ということは、あなたが出すぎた杭になる可能性も限りなくゼロです。

出る杭の素質がある人は、皆SIerから出ていきます。
才能を発揮できる場所は自分で選ばなければいけないのです。

若者はSIerでは働くな。
意識が高く、活躍したいと願っているにも関わらずSIerに入社してしまったのであれば、3年以内に脱出しろ、と私は強く言いたいです。

出るのは早ければ早いほどいいのです。

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