SIerの仕事

SIerではスキルが身につかない!受託開発で絶対に成長できない理由

SIerで働いていると、自社の開発がなぜこんなに時代遅れなのかと疑問を抱く若手の方もいるでしょう。

私自身、SIerで長年働きながら、何をやっても変わらない、どうあがいても時代から遅れ続けていくSIerの現状に絶望し、失望してきました。

なぜこんなにも変われないのかと。
どうしていつまでも時代遅れのままなのかと。

ずっと考えてきました。

社内には危機感を抱く人はいます。

「このままじゃいけない。なんとかしないといけない」

そういう人が部長・本部長の承認を経て何をやるかというと、

委員会

を作るのです。

組織改善委員会、生産性向上委員会、ワクワクドキドキ委員会、みたいな小学生のおままごとのような委員会がたくさん作られます。

そしてその委員会では、「どうしたら課題を解決できるか」みたいな話を、何の具体的な施策もなく、偉い人に「ちゃんとやってました」と報告するためだけに毎週行い続けるのです。

仕事をしているフリだけが上手になって、何も生み出しません。

とはいえ、SIerの中にいるのは馬鹿ばかりではありません。

賢い人もいます。

SIerのあり方に疑問を抱いている人もいます。

賢い人が問題点を認識していながら、変われないのはなぜでしょうか。

意思決定に携わる人の危機意識の不足

SIerの役員や本部長レベルの人は「変わっていこう」という危機感を持っています。

彼らは「時代に乗り遅れないように施策を打っていこう」と方向性を打ち出しますが、施策を具体化する段階でことごとく骨抜きにされます。

部長・課長・プロジェクトマネージャーレベルの人が本気で変わろうとしないからです。

SIerは完全なるヒエラルキーが確立された組織です。

ボトムアップで何かが決まることはほぼありません。

プロジェクトマネージャーを中心に、プロジェクトマネージャーに助言をする「偉い人」の意向を反映させて、プロジェクトが回っていきます。

SIerの「偉い人」は絶望的に技術知識がありません。

30年間外注に丸投げし続けてきた人にまともなエンジニアリング力があるわけがないのです。

勉強するといっても情報処理試験くらいで、実際にコードを書いたり、自分で何かを開発した経験はありません。

また、彼らの経験自体もCOBOLで単純なバッチシステムを作った程度のもので、現代のシステム開発の知見は持っていません。

そんな人がプロジェクトの方向性を決め、具体化し、計画を作っていくのです。

なので、役員がどんなに「変わろう」と叫んだところで、「変わり方」は知らないし、何もできません。

知らないからです。

また知らないものを「怖い」と思うのは当然で、SIerのような極限までリスクを回避したがる体質の企業では、新しいものを取り入れるインセンティブが働きにくくなります。

結果として、常に「前例踏襲」の選択がなされ、何も変わらないまま時間だけが過ぎていきます。

時間が過ぎるということは、世の中が進歩するということです。

SIerだけが変わらないので、世の中との差はどんどんと広がっていき、差が広がりすぎて手がつけられなくなっているのが2021年現在のSIerの状況です。

SIerはリスク回避思考

SIerの中で毎週繰り返される形だけの「障害報告定例」にうんざりしている人もいるのではないでしょうか。

障害が起こるたびに大量の記入項目を埋めて、いちいち報告しなければなりません。

報告される人は、腕を組んで偉そうに聞くものの、実際に問題を解決してくれるわけではありません。

全然関係ない人に丁寧にエスカレーションしていって、いちいち承認を得なければならないのです。

問題解決に何の役にも立たないバカ親父にいちいち報告書を上げる工数をプロダクトの改善に使えていれば…と思いますが、報告書を書かないと逆に仕事がなくなるような人間もいるわけで、もはや大手SIerの中の人間達は失笑してしまうほど意味不明なことばかりやっています。

バカに報告する業務は非効率極まりなく、何の価値も生み出しません。
障害が起こるたびに怒られ、詰められ、クソ面倒くさい報告をこなさなければならないのであれば、誰も新しいことをやろうとしません。

「失敗を許さない文化」

こそが、SIerをSIerたらしめている要因です。

「ミッションクリティカルなシステム開発を行っているから失敗などできない」とSIerの社員はよく言いますが、そんなのは言い訳です。

AmazonでもGoogleでもFacebookでもいいですし、日本のその他のウェブサービスでもいいですが、どれもSIerのシステムよりも止まりません。

中では障害が起きているのかもしれませんが、ユーザーは気付きません。

SIerでは割とユーザーに起こられていますが、「ミッションクリティカルだから保守的な開発をする」=「障害が起こらない」わけではないのです。

ミッションクリティカルを言い訳にして、古臭くて使いづらいシステムを放置して、人力で障害対応して若手社員が消耗しているのがSIerの現状です。

夜間障害対応でろくに眠れもせず、むしろ眠らなかったら偉いかのように振る舞い、問題の本質的な解消に取り組まない。

SIer社員のドM体質が問題の先送りを助長しているのです。

何でも根性で対応しようとして、技術的負債はそのまま放置します。

リスクを取ってはいけない減点主義の文化なので、「何かあったらどうするんだ!」と一切変化を許しません。

サーバーの保守期限切れなどによって強制されない限り、絶対に自分たちのやり方を変えようとはしないのです。

人材の新陳代謝がない

ウェブ系の企業では転職が当たり前で、中途入社の社員が自社の開発スタイルに新しい風を吹かせてくれます。

新陳代謝が活発で、だからこそ新しい技術の導入にも前向きで、時代に応じて人材が変わっていきます。

SIerの人材は転職志向が薄い人が多く、循環がなく、その場に留まっています。

大手SIerは濁った沼のようです。

プロパー社員がプロジェクトマネージャーとして辣腕を発揮し、プロジェクトマネジメントのスタイルは永遠に変わりません。

Excel、Excel、Excel…

古き悪き時代のシステム開発の奥義は先輩から後輩へと受け継がれていきます。

おっさんもいつまでも居残り続け、ずれた時代の指摘を繰り出し続けます。

また、わざわざクソつまらない掃き溜めのようなSIerに転職してくる人間はそもそも思考がSIerに染まっている人が多く、ゴミの中にゴミを入れてももっと臭いゴミが出来上がるだけで、何も問題は解決しません。

私は大手SIerにいたときに「転職してきた人」を数人見ましたが、凡庸で退屈な割に偉そうで、誰かを詰めることしかできない無能ばかりでした。

大手SIerは腐りきっています。

SIerの中の人材は、重厚長大で技術が嫌いなプロジェクトマネージャー志向の人材で固められていきます。

技術が好きな人は遅かれ早かれSIerからは出ていって、二度とSIerには戻りません。

SIerではスキルが身につかないということが痛いほどわかっているからです。

そうやってSIerにはプロマネ志向で技術嫌いの人だけが残り、組織としては技術的にどんどん遅れていきます。

大手SIerでは何のスキルも身につかない

テクニカルエンジニア採用でない限り、SIerの仕事を長く続けてはいけません。

SIerの現場でやることは、報告と連絡と相談だけで、ベンダーマネジメントと称したExcelのパズルだけです。

その会社内でしか役に立たない知識ばかりが増えて、社外では全く通用しません。

身につく知識は会社内でしか役に立たないのに、同じことをずーーーーっと繰り返しているので、知識の幅も広がりません。

10年同じ部署にいる人もザラにいます。同じ部署で、同じような古いシステムを同じように見ているのです。

何のスキルも身につかず、30代後半からは会社にしがみつくしか人生の選択肢がなくなります。

大手SIerは本当に腐りきっています。腐った人材の肥溜めのような場所です。

志ある若者は絶対に近づいてはいけないですし、万が一間違ってSIerに入社してしまったら、すぐに転職活動を始めてください。

SIerから出るのは早ければ早いほどいいです。

遅れれば遅れるほど、後で辛くなってきます。夏休みの宿題はギリギリでやり始めると辛いように、SIerからの脱出も40代手前で始めるとほぼ詰みです。

クソのような老害と、何の学びもない同僚と、やる気のない若手に囲まれて、延々とつまらない仕事で貴重な人生を浪費していくことになります。

お前、本当にそれでいいのか? SIerは本気でやめとけ。たとえ給料が落ちてもだ。

などと煽っても、SIerに長くいる連中は脱出のための行動なんて起こさないんだろうけど。行動を起こすやつは黙ってさっさと辞めるもんな。

SIerでずっと、定年が延びるこれからの日本で、文句を言いながらExcel触っていればいいさ。

まとめ

SIerが時代遅れになっていくのは必然です。

  • 変わっていけるような組織構造になっていない
  • 変えていけるような人材がいない
  • 変えていこうとする人材はSIerから出ていく

などの、組織と人材の問題が根っこにあります。

また、SIerには「手を動かす作業は下請けがやること」という考え方が根強くあります。

技術的な能力にリスペクトがありません。

「何MMのプロジェクトのマネージャーを担当したか」

がSIer内でのトラックレコードになります。

そういう文化の会社の中では、技術者は当然育ちませんし、ロールモデルとなる先輩社員を見つけるのも難しいでしょう。

ごく一部の部署には優秀な技術者がいますが、基本的に配属ガチャは外れるので、新しい技術にチャレンジしたい、将来技術者として年収を上げていきたい、という人はできるだけ早くSIerからは転職した方がいいです。